「運動と力」(ニュートンの運動の法則)

2005.12.22 教育センター 平田 慈(めぐみ)
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解説ビデオ

(1)慣性の法則(運動の第1法則)

物体に が作用しないとき,物体は現在の状態を維持する。静止している物体はいつまでも静止を続け, 運動している物体はその速度で等速直線運動を続ける。逆に言えば,物体の速度(向きを含めて)を変化させる物理的作用のことを と呼ぶ。

(2)運動の法則,運動方程式(運動の第2法則)

物体に外から が作用するとき,物体の速度が変化する。すなわち,物体はその力の向きに 加速度 を生ずる。 その 加速度 の大きさは に比例し,質量 に反比例する。 つまり,質量の大きな物体ほど,運動状態(速度)を変化させにくい。

 ニュートンの運動方程式

<SI単位系> m:質量 ( mass )〔kg〕,a:加速度 ( acceleration )〔m/s2〕,F:力 ( force )〔N〕

(3)作用と反作用の法則(運動の第3法則)

一つの物体が他の物体に 作用 すれば, 同じ大きさで逆向きの力反作用 として受ける。

(4)摩擦力

(1) 静止摩擦力:物体を面に沿って動かそうとするとき,物体が動き出すのを妨げる方向にはたらく力。
静止摩擦力 は物体が動き出す直前に最大となり,これを 最大摩擦力 という。

最大摩擦力: F0 = μ N
μ:静止摩擦係数(単位無し), N:垂直抗力〔N〕


(2) 動摩擦力:運動している物体にはたらく摩擦力。

動摩擦力:F ' = μ ' N
μ ' :動摩擦係数(単位無し),N:垂直抗力 〔N〕

(5)ばねの弾性力

ばねの伸び x〔m〕が小さいとき,ばねの弾性力 F は,ばねの伸び x に比例する。(フックの法則

F = k x
k:ばね定数〔N /m〕,〔kgw/m〕

(6)力の単位

質量 1〔kg〕の物体にはたらく重力の大きさを 1〔kgw〕(キログラム ウエイトキログラム重)と呼ぶ。 質量 1〔kg〕の物体に加速度 1〔m/s2〕を生じさせる力を 1〔N〕(ニュートン)と呼ぶ。 1〔kgw〕は質量 1〔kg〕の物体に加速度 g = 9.8〔m/s2〕を生じさせる力なので,

1〔kgw〕= g〔N〕= 9.8〔N〕


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