「加速度」

2005.11.16 教育センター 平田 慈(めぐみ)
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解説ビデオ

(1)平均の加速度と瞬間の加速度

物体の速度が t 秒間に から まで変化したとき, 単位時間あたりの速度の変化,

 ( acceleration に由来。単位は 〔m/s2〕,〔cm/s2〕,など。)

平均の加速度と呼ぶ。 は,"エイ バー”と読む。 バーをつけることで平均値であることを表す。
加速度が刻一刻と変化しているときには,ある瞬間の加速度は, その間の加速度が一定であるとみなせるような非常に短い時間 Δt 秒間の 速度の変化 Δ を Δt で割ることによって求められる。

 ( 単位は 〔m/s2〕,〔cm/s2〕,などが使われる。)

Δ(大文字の”デルタ”)はギリシャ文字で,これを文字の前につけることで,非常に小さい(または短い)変化量であることを表す。

(2)等加速度運動

加速度が一定(常に一定の割合で速度が変化している)運動を等加速度運動と呼ぶ。
初速度 ,加速度 a (一定)とすると,

t 秒後の速度  :  〔m/s〕 (1)

t 秒後の移動距離  :  〔m〕 (2)

となる。(1)式から

となるので,これを(2)式に代入して t を消去すると,

 

が得られる。この式は速度,加速度および移動距離の三者の関係を示している。

(3)等加速度直線運動のグラフ

横軸に時間 t をとり,縦軸に速度 をとると,等加速度直線運動の グラフは直線となる。このグラフの縦軸の切片が初速度 で, 直線の傾きが加速度 a に相当する。このグラフの面積は,

台形の面積=(上底+下底)× 高さ/2=

となり,t 秒後の移動距離を表している。
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