「力学的エネルギー保存の法則」

2006.2.3 教育センター 平田 慈(めぐみ)
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解説ビデオ

(1)仕事

力の大きさ F と力の向きに動かした距離 s をかけあわせたものを仕事 W という。 ( work に由来)
  〔力〕×〔距離〕
仕事の単位は,力を〔N〕( SI 単位系)で表す場合,1〔N〕の力が働いて物体がその方向に 1〔m〕移動したときの仕事の量を 1〔J〕(ジュール)で表す。
1〔J〕= 1〔N〕× 1〔m〕= 1〔N・m〕= 1〔kg・m2 / s2
力を〔kgw〕(工学単位系)で表す場合には,1〔kgw〕の力が働いて物体がその向きに 1〔m〕移動したときの仕事の量を 1〔kgw・m〕で表す。
1〔kgw・m〕= g〔N・m〕= g〔J〕= 9.8〔J〕

(2)仕事率

仕事がどのくらいの時間でできるかという仕事の能率を表すのに,1秒間あたりにする仕事 W の割合を用い,これを 仕事率 P という。( power に由来)
  〔仕事〕/〔時間〕
仕事率の単位は,1秒間当たり 1〔J〕の仕事をする割合をとり 1〔W〕(ワット)で表す。
1〔W〕= 1〔J/s〕
1000〔W〕を 1〔kW〕(キロワット)といい,1〔kW〕の仕事率で 1 時間にする仕事を 1〔kWh〕(キロワット時)という。
仕事の単位を〔kgw・m〕で表した時の仕事率の単位は〔kgw・m/s〕となる。

(3)エネルギー

仕事をする能力をエネルギーという。エネルギーの単位は〔J〕(ジュール)であるが, 〔cal〕(カロリー),〔kWh〕(キロワット時)なども使われる。
1〔cal〕〜 4.2〔J〕, 1〔kWh〕= 3.6 × 106〔J〕

(4)重力による位置のエネルギー

高い位置にある物体が持つエネルギー U
U = mgh
U:重力による位置のエネルギー〔J〕
m:質量〔kg〕,g:重力加速度〔m/s2
h:基準面からの高さ〔m〕

(5)運動のエネルギー

運動している物体の持つエネルギー Kkinetic energy に由来)
K:運動のエネルギー〔J〕
m:質量〔kg〕
v:速度〔m/s〕

(6)力学的エネルギー保存の法則

位置のエネルギーや運動のエネルギーなどの力学的エネルギーの総和は一定不変である。


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