「ニュートンの運動の法則」 例題4

2005.12.21 解説:電気電子工学科 井上雅彦
出題:中村陽一
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例題4

水平な机の上に質量 0.60〔kg〕の物体 A を置き,これに糸をつけて机の端の滑車にかけ,糸の他端におもり B をつるす。 A から滑車までの糸は水平で,糸と滑車の間の摩擦を無視する。また,重力の加速度の大きさを 9.8〔m/s2〕とする。
(1)B の質量を少しづつ増していって 0.36〔kg〕より大きくすると,A が机の上ですべった。A と机の間の静止摩擦係数 μ はいくらか。
(2)B の質量を 0.45〔kg〕にしてはなしたところ,1.0 秒間に 0.70〔m〕すべった。A と机の間の動摩擦係数 μ ' はいくらか。


解答・解説

(1)の解答例

B の質量が 0.36〔kg〕のとき,A にはたらく摩擦力は最大摩擦力となっている。A が糸を引く力は 0.36〔kg〕であるから, A にはたらく水平方向のちからのつりあいより、

μ × 0.60 g = 0.36 g  ∴ μ = 0.60
μ = 0.60

(2)の解答例

加速度を a〔m/s2〕とすると,等加速度運動の公式 より,

 〔m/s2

したがって,糸が引く張力を T〔N〕,動摩擦係数を μ ' とおくと,A,B それぞれの運動方程式は

A: 0.60 × 1.4 = Tμ ' × 0.60 × 9.8
B: 0.45 × 1.4 = 0.45 × 9.8 ー T

これを解いて μ ' を求めると μ ' = 0.50
μ ' = 0.50

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