「ニュートンの運動の法則」 例題3

2005.12.20 解説:電気電子工学科 井上雅彦
出題:中村陽一
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例題3

水平な板の上に物体を置く。物体と板との間の静止摩擦係数を μ,動摩擦係数を μ ' とする。
(1)板をゆっくり傾けていって物体がすべり始めるときの板の傾き角 θ0 での tanθ0 はいくらか。
(2)板の傾き角を θ0 より大きい角 θ に保ちその上で物体をすべらせる。 すべり下るときの加速度を求めよ。ただし,重力の加速度の大きさを g とする。


解答・解説

物体にはたらいている各力を斜面に平行な方向と垂直な方向に整理し,それぞれの方向で力のつりあいを考えれば良い。

(1)の解答例

傾き角が θ0 のとき,重力 W,最大摩擦力 F0,垂直抗力 N がつりあう。 重力を斜面の方向と垂直な方向とに分解して

F0 = W sinθ0N = W cosθ0F0 = μ N
∴ tanθ0 = F0 / N = μ
μ

(2)の解答例

物体の質量を m とすると,W = mg。動摩擦力を F '〔N〕,加速度を a とすると, 運動方程式は

ma = mg sinθF ',F ' = μ ' N = μ ' mg cosθ
a = g ( sinθμ ' cosθ
g ( sinθμ ' cosθ )


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