「関数のグラフの平行移動」

2004.7.28 教育センター 小林俊公
工学部 教育センターSEC Video Library > One-point アドバイス(数学)
解説ビデオ

関数のグラフの平行移動を考えてみます。
基本となるのは、平面上の点の平行移動です。

1. 点の平行移動

xy-平面上の点 P (x, y) を x 軸方向に p,y 軸方向に q だけ平行移動した 点を Q (X, Y)とします。 このとき、X, Y は
(*)*
のように表されます。 逆に、 P は Q を x 軸方向に - p、y 軸方向に - q だけ平行移動した 点と見ることができますから、
(**)**
のように表すことが出来ます (**)は(*)の書き換えです)。

このことをふまえて、グラフの平行移動を調べてみます。

2. グラフの平行移動

y = f (x) のグラフを x 軸方向に p,y 軸方向に q だけ平行移動したグラフを 表す方程式を求めます。

平行移動したグラフ上の点 P (x, y) を x 軸方向に - p、y 軸方向に - q だけ平行移動 した点を Q とすると、Q は元の y = f (x) のグラフ上にあります。 そして、Q の座標は、Q (x - p, y - q) と表されますから、

eq, すなわち, eq
が成り立ちます。 これが、y = f (x)を平行移動したグラフを表す方程式となります。

具体的な例をみてみます。

3. 二次関数の例

eq
という二次関数を考えてみます。 この方程式は
eq
のように変形できます。これは eq という放物線を表す関数の方程式とよく似ています。 eq において、x を x - 1 に、y を y - 2 に置き換えますと eq になります。 ですから、eq のグラフは、 放物線 eq のグラフを x 軸方向に 1,y 軸方向に 2 だけ平行移動した、放物線になります。

実際にグラフを書くときには、放物線の特徴の一つである、頂点に注目してみましょう。 頂点も同じように平行移動しますから、放物線 eq の頂点は (1, 2) です。


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